新入社員オンボーディング・新人教育チェックリスト

チェックリストを使って新入社員のオンボーディング・新人教育を効率化しよう

新入社員を迎えたら始めに行うこと、それがオンボーディングです。オンボーディングは、新しいメンバーがいち早く会社のルールや風潮に慣れるためのプロセスのことを言います。

オンボーディングは簡単なものではありません。伝えるべき内容が多いだけでなく、新入社員を置いてきぼりにしないよう分かりやすさも重視されます。そのため、事前に作成されたチェックリストを利用することがおすすめです。

ある調査によると、新入社員の約30%が3ヶ月以内に会社を辞めてしまうと言われています。また、会社の雰囲気に慣れ、他の社員と同じレベルで仕事ができるようになるまでには8ヶ月程度かかることが一般的です。そのため、新しいメンバーがフルに会社に貢献できるようになるためには、最初のオンボーディングを効果的に行うことが不可欠なのです。

オンボーディングチェックリストのテンプレートには、オンボーディングの際にカバーすべき基本事項がまとまっています。以下でより詳しく見ていきましょう。

オンボーディングチェックリスト:初日までにやるべきこと

1. 書類を用意する

まずは、新入社員が記入すべき書類を1ヶ所にまとめましょう。例えば、

  • 雇用契約書
  • 社会保険関連の書類
  • 給与の振込先に関わる書類
  • 秘密保持契約

などが考えられますね。初日にあたふたすることのないよう、事前に準備しておくことが重要です。

2. 新入社員の役割やプロジェクトなどを再確認

採用の時点で新入社員の役割は決まっているはずですが、初日のオンボーディングまでに今一度上司を含めたチーム全体で再確認することがおすすめです。そうすることで、新入社員と既存のメンバーの間で理解の食い違いを防ぎます。

また、新しい社員がすぐにでも活躍できるようなプロジェクトを設定することも重要です。

3. ワークスペースを整える

初日までにワークスペースを整えておくことは必須です。

  • デスクとチェア
  • コンピューター(必要なソフト類を事前にインストール)
  • 備品類(ノート、ペン、名刺など)

上記のような必需品に加えて、会社のロゴが入ったTシャツやステッカーなどを用意しても良いでしょう。大事なのは新入社員が「歓迎されている」と感じることです。

4. ナレッジベースのアカウント作成とアクセス権限設定

新メンバーができるだけ早くチームの一員として活躍できるよう、社内ナレッジベースのアカウントを設定しておくと良いでしょう。そこに含まれるオンボーディング関連の資料のアクセス権を与えることで、全てを口頭で説明する必要がありません。

他にも会社の理念とミッション、会社方針、よくある質問、福利厚生などをまとめてアクセスできるようにしておくと便利です。

5. 必読書類をシェアする

上記で取り上げた一般的な書類の他にも、役割別に業務開始前に読んでおくと役に立つ資料があるかもしれません。例えば、マーケティング部門の新入社員であれば、インバウンドマーケティングに関する資料やSEOのベストプラクティスなどに目を通してもらえば、仕事に取りかかりやすくなるはずです。

6. チェックリストのパーソナライズ

あなた自信がオンボーディングのプロセスに慣れていても、それを相手にしっかり分かってもらえなければ意味はありません。新しく入社する社員は、それぞれ異なった経歴や特性を持っています。同じオンボーディングチェックリストを使い回すのではなく、新メンバーそれぞれに合ったリストを作成すると効果的です。

例えば、Kipwiseではメンバーそれぞれに対してパーソナライズされたTrelloボードを作成することができます。それぞれのオンボーディングの進捗具合を把握しやすくなります。

オンボーディングチェックリスト:初日

1. マネージャーとのミーティング

入社初日は、新入社員と入社部門のマネージャー(または人事部門のマネージャー)の対面から始めるのがおすすめです。ここで、必ず知っておきたい内容や最初の1ヶ月の目標などを話し合いましょう。

  • 会社の文化と雰囲気
  • 組織構造図
  • 重要なポリシーの再確認
  • 新入社員の役割と期待すること
  • オンボーディングプランの共有

これらの内容はここで話し合われることが一般的です。

2. オフィスツアー

オフィスを周り、特に重要なエリアの場所や使い方を確認します。例えば、

  • 給湯室・キッチン
  • お手洗い
  • 備品の場所
  • プリンターやコピー機の使い方
  • ITサポートエリア

などが必須になるかと思われます。

3. チームとの顔合わせ

これから一緒に仕事をしていくメンバーを紹介しましょう。小さな会社の場合は、メンバー全員に少しでも時間をつくってもらうように伝えておきましょう。大きなチームでメンバー全員が顔合わせに参加できない場合は、せめて新しい社員のことを伝えるメールを送信するとよいですね。

ビジネスに関わる内容だけでなく、趣味なども自己紹介に含めるとメンバーに対する親近感がわきやすくなります。

4. メンターを割り当てる

新メンバーにメンターを割り当てることで、社員との絆が深まるだけでなく、仕事にも早く慣れることができるはずです。

5. 社内のツールの使い方を紹介する

新入社員がすぐにでも仕事に取りかかることができるように、仕事上必要なツールを紹介し、アカウントやアクセス権限の設定を行いましょう。仕事の内容によって必要なツールも異なりますが、一般的なものとしては

  • Eメール(メールアドレスの割り当てなど)
  • 社内ナレッジベース
  • 休暇管理システム

が挙げられます。

オンボーディングチェックリスト:最初の1週間

1. 上司とより詳細な面談

マネージャーとより詳しい内容を話し合えるよう、十分な時間を確保して面談を行うと良いでしょう。例えば、

  • 必要なツールの使い方
  • よく使われるプロセスを確認
  • 所属チームについてより詳しく紹介
  • その他新入社員が困っていること

などを話し合います。

2. 他の部署のキーパーソンとのミーティング

所属部署のメンバーと打ち解けることはもちろん重要なことですが、同じ会社の他の部署と全く関わりがないと「自分が会社の一員である」という意識を見失いがちです。新しいメンバーが部署間の繋がりや会社全体のゴールを理解できるよう、他の部署の社員と少しでも時間をとってミーティングを行うことがおすすめです。

オンボーディングチェックリスト:最初の1ヶ月間

1. 上司と週1回のチェックインミーティング

職場における最初の1ヶ月間は、有能な社員を育成するために最も重要なものであると言っても過言ではありません。ただ単に新入社員に情報を伝えるだけではなく、相手からのフィードバックに耳を傾けることも重要です。

週に1度上司とのミーティングを設定し、進捗具合や困っていることなどを話し合いましょう。重要なのは「どうしたら問題を解決できるか」を一緒に話し合うことです。

2. 長期的な目標を設定する

新メンバーが職場環境に慣れてきたら、チームの長期的な目標をシェアし、その目標の達成に積極的に関わってもらうようにしましょう。また、メンバー個人の長期的目標を設定してもよいですね。

3. オンボーディングを振り返る

オンボーディング期間が終了したら、新メンバーと一緒に振り返りを行うと効果的です。役に立ったことや改善できる点などを話し合い、これからの新入社員育成に活用しましょう。

まとめ

新しく入社した社員は、最初の数週間以内に「この会社に残るか、辞めるか」を決定すると言われています。そのため、オンボーディングは非常に重要なプロセスであると言えますね。チェックリストを活用して効果的なオンボーディングを行えるようになるとよいですね。

オンボーディングチェックリストを作成する際には、テンプレートを利用すると便利です。ただし、各企業の特性や新入社員の役割によって、行うべき内容は変わってきます。フィードバックを積極的に取り入れて、あなたのチームに最適なオンボーディング計画を立てていきましょう。


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